進路情報サイト「スキハジ」のSEO記事を扱う社内システムです。公開した記事の検索実績を毎日・毎週自動で集め、次に直すべき記事を決まった基準で選び出し、分析と下書きまでをAIが用意します。人が受け持つのは、内容の確認と公開の判断です。
左の縦の矢印がこの仕組みの要です。公開後の検索実績が、そのまま「次にどの記事を直すか」の判定材料になります。担当者の勘や記憶に頼らず、埋もれていた改善の機会が拾われ続けます。
| タイミング | システムがやること | 人がやること |
|---|---|---|
| 毎日 6時台 | Search Consoleから自校の順位・表示回数・クリック数を取り込む。前日比で5位以上動いたキーワードをGoogle Chatに通知 | なし |
| 毎週 月曜7時台 | SerpApiで競合校の検索順位を取得(週30キーワードまで。配分は3章) | なし |
| 毎月 1日 | 自校サイトの全ページ一覧(一次情報の探し先、約600ページ)を最新化 | なし |
| 記事を直すとき | ダッシュボードの「候補を更新」で、直近30日と前の30日の実績を比べて候補を判定し、優先度順に並べる | 人 候補から着手する記事を選ぶ |
| 記事ごと | 分析 → 一次情報の提案 → 下書き → タイトル案 → 採点 → 改善提案 | 人 4か所で確認・承認し、WordPressに貼り付けて公開。アプリで公開登録 |
| 月1回 | AI利用のコストを管理画面に表示 | 人 AI Overviewでの自校の引用状況を確認(約30分・手作業) |
公開登録をしないと、その記事は測定にも候補判定にも乗りません。輪を回すために人が必ずやる操作はこの1点です。
判定はすべて数値の基準による機械計算です(AIは判定に使っていません)。値は運用しながら見直す前提の暫定値で、下表はいま実際にシステムで動いている値です。
| 優先度 | 条件(直近30日の実績) | ねらい |
|---|---|---|
| ① | 平均順位 11〜30位、かつ表示回数 100回以上 | あと一歩で1ページ目。需要もあるので効果が出やすい |
| ② | 表示 30回以上で、クリック率が順位帯の目安の 7割未満 | 見られているのに押されていない。まずタイトルと説明文を直す |
| ③ | 平均順位 11〜30位、表示回数 100回未満 | 順位は惜しいが需要が小さい |
| ④ | 前の30日より 5位以上下落、かつ今も30位以内で表示 100回以上 | まだ実利のある記事の落ち込みを早めに止める |
| ⑤ | 公開・前回リライトから 180日以上経過/上記以外の下落 | 情報の鮮度を保つ |
複数の条件に当てはまる記事は、いちばん高い優先度で扱います。同じ優先度の中では「表示回数 → 下落幅 → 経過日数」の大きい順に並べます。公開・リライトから 30日未満の記事は、直した効果がまだ数字に出ていないため候補から外します。
②の判定に使う表です。一般的なSEO統計ではなく、スキハジの3か月分のSearch Consoleデータ(ページ単位・表示回数で加重)から作りました。
斜線の1〜3位は実測サンプルが少ないための推定値です。4〜5位より6〜10位のほうが高いのは、「〇〇 なるには」のような職業名の検索は意図がはっきりしていて、少し順位が低くてもクリックされやすいためと考えています。一般論の数字を借りていたら、この傾向は拾えませんでした。
競合順位の取得は外部APIの無料枠を使うため、週30キーワードに絞っています。自校の順位は無料・無制限で取れるので、その数字を使って有料枠の使い道を決めます。
| ① 強制枠 | 自校の順位が直近で急落したキーワード。優先度に関係なく今週必ず確認 |
|---|---|
| ② 優先枠 | 一度も確認していない語を先に。次に、過去に競合が上位にいた語 |
| ③ 様子見枠 | しばらく確認していない語を5語ずつ順番に回す。低優先の語が永久に後回しにならないように |
約50語の追跡キーワードは数週間で一巡します。今週どの語を取りに行ったかは、理由つきでスプレッドシートに残ります。
学校が出す情報なので、AIの文章がそのまま公開されることはありません。次の4か所で人が承認しないと先へ進めない作りです。
| 一次情報 | AIが提案した自校ページから、記事の根拠にするものを選ぶ |
|---|---|
| 下書き | 内容を確認する。リライトでは見出しごとに「残す・直す・消す・足す」を指定でき、触らない部分は1文字も変わらない |
| タイトル | 3案から選ぶ。公開済み記事なら実際のクリック率も並べて表示 |
| 最終承認 | 数値・固有名詞・日程・引用元のチェックリスト。全項目にチェックするまでコピーボタンが押せない |
一次情報の引用、画像の設計、構造化データ(JSON-LD)の作成もこの中に含まれます。以前はこれらだけで1時間ほどかかる見込みで、実際には手が回っていませんでした。同じくらいの時間で、以前は作れなかった水準の記事が作れるようになった、というのが実態に近い説明です。
| 作業 | 以前 | 今 |
|---|---|---|
| 直す記事を選ぶ | 毎月約1時間。ツールに慣れた人しかできなかった | ボタン1回。判定は機械計算 |
| 順位の確認 | 画面を見て人が読み解く | 自動で記録。大きな変動だけ通知が届く |
| 公開・リライト履歴 | 記事ごとに手入力 | 自動で記録 |
| 追跡キーワードの登録 | 手作業で登録 | 新規記事の作成時に自動登録 |
月4本作る想定で、記事制作と管理作業を合わせて月約4.5時間(年約54時間)の削減と見積もっています。以前の数字は担当者の実感値です。
記事の輪とは別に、システム自体を改善する小さな輪があります。公開登録を終えると任意のフィードバック画面が開き、寄せられた声は関連する操作ログと一緒に保存されます。
→ 次の記事から反映
| 気づいたこと | 入れた対策 |
|---|---|
| AIが「〇〇調査によると」と実在しない統計を書いたことがあった | 生成側で禁止し、採点側でも検出したら公開不可にする二重の対策 |
| 引用元に示した公的機関のページに、その金額が載っていなかった | 数値は引用元に書かれたものだけを使うルールに。公的データの引用先は登録制にし、最終承認で数値と引用元を並べて照合する欄を追加 |
| クリック率の目安に一般的なSEO統計を使っていた | 自サイトの実測値に差し替え(3-2の表) |
| 上位平均より長い記事まで文字数で減点していた | 足りない場合だけ減点する方式に変更。厚みのある記事を損させない |
| 検索ボリューム | 月間検索数を調べる機能はありません。必要なときは手作業で調べます |
|---|---|
| 競合順位の鮮度 | 週30語ずつなので、キーワードによっては数週間前の値です |
| AIでの引用状況 | AI Overview等での自校の引用確認は月1回の手作業です |
| 画像の生成 | アプリは画像の指示文とalt案まで。画像そのものは別の生成AIで作ります |
| 項目 | 現在の値 |
|---|---|
| 「惜しい順位」の範囲 | 11〜30位 |
| 「アクセスが多い」の下限 | 表示100回/30日 |
| クリック率不足とみなす比率 | 目安の70%未満 |
| 下落とみなす幅 | 5位以上 |
| 鮮度で候補にする経過日数 | 180日 |
| 公開してよい点数 | 80点以上 |
| 競合順位の取得数 | 週30語 |